くりはら歯科医院

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 歯周病…よく耳にされると思いますが、本当はどんな病気なのでしょう?

(1)歯周病とは?

歯周病とは、歯の周りの組織が破壊されて、歯ぐきから膿が漏れる状態に陥る病気のことで、俗に歯槽のう漏とも呼ばれています。

歯周病は図1にあるように、歯面に付着した歯垢(プラーク)中の細菌が感染発症する感染症です。初期の症状は、歯肉が腫れたり、ブラッシングで出血する程度ですが、そのまま放置すると、細菌は歯と歯肉の間に侵入し、歯周ポケットを形成します。この歯周ポケット内で、細菌は生息し増殖していきます。このような状態を放置すると、歯根膜の破壊、さらに歯槽骨の破壊を起こし、歯は動揺してきます。そしてやがて歯が自然と抜けてしまいます。

つまり、歯周病は歯の病気ではなく、歯の周りの歯周組織、特に骨を壊してしまう恐ろしい病気なのです。

図1 細菌感染した歯周組織
歯周病の図

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(2)歯周病と全身疾患について

これまで歯周病は、単なる口の中だけの病気と考えられていました。ところが、最近『歯周炎を放置すれば、様々な全身疾患を進行させ、生命に影響を与える』ことが、アメリカの大々的な疫学調査で明らかにされました。

歯周病が進行すると、深い歯周ポケットが形成され、歯周病細菌が増殖しています。これら細菌は歯周組織の毛細血管から血液にのって全身へ飛散し、様々な臓器や器官に侵入していきます。その結果、 図2に示すように、歯周病は肺炎、糖尿病、心臓血管疾患、低体重児出産、および消化器系疾患などを引き起こす可能性が高くなる危険因子となるのです。また、反対に、歯周病を治すと、全身疾患も改善する可能性があるのです。特に、糖尿病においては、歯周病を治すと血糖コントロールの改善につながることが明らかにされています。

つまり、歯周病は口だけでなく全身にも影響を与える、とても怖い病気なのです。

図2 歯周病と全身の健康
歯周病が全身に及ぼす影響イメージ

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